高木記

男子大学生です。怠惰です。脱怠惰が当面の目標。

君はまるで小津だ

 「君にとっての明石さんは居ないのかね」友人D君が開口一番にした言葉でした。

 こんばんは。土曜日の夜中に、心の友であるD君が家に来てくれました。大体の土曜日の夜、彼がアルバイトを終えたその足で私の城に来て語り合っているのです。今回の主テーマはD君と私のそれぞれの明石さんについてでした。明石さんと聞いてピンと来ない方は、森見さんに疎いのだと推察します。森見さんの作品が私は好きです。まるで自分が書かれているようなので。森見さんサイコー!!

 

 我々にはそれぞれ明石さんがいるのだと確認し合いました。これは我々二人にとっては初めて話す内容であり、なかなかに男臭くありました。きっと窓を閉め切っていたら、部屋の隅には”オトコダケ”なるキノコが顔を出していたことでしょう。

 

 我々にとっての明石さんは、ともに理系学部でした。やはり自分と似た人種を好むのでしょうか。だとしたら、同族嫌悪とはただの概念なのでしょうか。生物学科の友人に聞いてみることにして、この疑問は置いておきましょう。

 

 さて、我々は典型的な理系男子であるということを忘れてはいないでしょうか。別に、理系男子というものに縛られているつもりはないのですが、どうも女性を前にするとどう接していいかわからなくなるものです。しかし、我々の明石さんはその対象には含まれないのです。会話ができるのです。明石さんとは。

 

 我々の船は、魅力という装備を十分に兼ね備えられなかった小さな船は、恋という大海原に乗り出したばかりです。無事に航海を終えることはできるのでしょうか、はたまた途中で沈み、海の藻屑となるのでしょうか。そんなことを考えていたらお腹が空いたので、コンビニエンスストアへ行ってきます。暖かくして。ではまた。

 

【今日の猫ラ’sフレーズ】

 心に方位磁針を忍ばせて